近年資金繰りの活用方法として人気が高まってきたクラウドファクタリングとは?

クラウドファクタリングは、インターネット上で完結するファクタリングサービスで、このサービス名称はOLTA株式会社によって商標登録されています。

クラウドとは、専用のソフトウェアやサーバー、ストレージなどを持たずに、インターネット上でデータやサービスにアクセスすることができるサービスで、Googleが提供するGmailなどがこれに当たります。

ファクタリングとは、日本で従来行われてきた信用取引によって発生する各種の請求書や手形などの売掛債権を買い取ってくれるサービスで、ファクタリング事業者は、未入金の請求書を買取って、審査完了から最短即日で現金化することができます。

今までは、店舗やオフィスでの対面形式によるファクタリングサービスが一般的でしたが、技術開発などに伴ってオンライン上で申し込み、入金まで完結させることができるサービスが登場してきました。

すべての工程をweb上で完結させることができるため、手数料も従来の相場よりも2-10%低く設定されているのが特徴です。

2種類の資金調達方法

資金調達方法は、大きく分けるとデット・ファイナンス(debt finance)とエクイティ・ファイナンス(equity finance)の2通りに分けることができます。

デット・ファイナンスは第三者からの資金提供を受けることで、一般的に負債に分類されています。

その一方で、エクイティ・ファイナンスは、資産を現金化するサービスで、負債として扱われていません。

ファクタリングは、資産である売掛債権を現金化しますので、エクイティ・ファイナンスに分類され、申し込みから現金化までのリードタイムが短く、担保や保証が不要な点が特徴です。

主なクラウドファクタリング事業者のサービス

・OLTA(オルタ)クラウドファクタリング

OLTA株式会社が提供しているファクタリングサービスで、申し込み手続きは全てオンラインで完結します。

必要書類提出後、24時間(1営業日)以内に審査結果がわかり、最短即日で入金が完了します。

手数料は諸経費込みで2~9%と業界最低水準で、請求書の売却が取引先に知られることもありません。

・Freenance(フリーナンス)クラウドファクタリング

GMOクリエイターズネットワーク株式会社が提供している請求書買取サービスで、web上で申し込みから現金化まで完結します。

手数料は請求書額面の3~10%で、買い取り限度額は1,000万円になります。

使うごとに手数料が下がっていく専用振込口座は、逆に限度額は使用するごとにあがっていきます。

取引先には知られずに、請求書を売却することができます。

・Yup(ヤップ)先払い

yup株式会社が提供する請求書買取サービスで、請求書の登録から最短わずか1時間で審査が完了し、最短で即日現金化することができます。

申請金額の10%に加えて、振込手数料250円/回を差し引いた金額が振り込まれます。

料金が一律なのでわかりやすく、取引先に請求書の売却は知らされません。

・GMO BtoB 早払い

GMO PAYMENT GATEWAYが提供する法人のみを対象としたファクタリングサービスで、売主の決算書2期分と試算表、買主の審査依頼書、取引基本契約書などを提出する必要があります。

手数料は1~10%で、審査完了から最短2営業日で入金されます。

2社間取引のため、取引先への通知は不要になります。

事業を運営しながら規模を拡大していく上で重要となる資金繰りは、企業運営には避けて通れない問題です。

また、資金繰りに苦慮している実態は、取引先などには知られたくないデリケートな問題なので、現状ではなかなか相談しにくい話題でもあります。

近年、クラウドファクタリング市場は拡大し続けており、フリーランスや個人事業主を対象としたサービスや、法人のみを対象としたサービスなど千差万別なので、それぞれの特徴や強み、弱みなどを考慮した上で利用すれば、大変有益なサービスとして利用することができます。